Glossomの“想い”の詰まったこだわり溢れるオフィスと働き方

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インターネットの急速な普及と共に、著しい成長と拡大を遂げているスマートフォン広告市場。この成長市場において、リワード/アフィリエイト事業、動画広告事業、DSP事業という三本軸で事業展開を行い、大きな躍進を遂げている『Glossom株式会社』。
グリーのインターネット広告事業を担う100%子会社として2013年11月に誕生した同社は、国内最大級のリワードネットワーク「GREE Ads Reward」や、グローバル動画広告配信プラットフォーム「AdColony」、広告効果の最適化を実現する「GREE Ads DSP」などの強力な広告配信プロダクトを保有し、これらを用いた広告配信サービスを提供するだけでなく、新規事業開発にも積極的に取り組み、更なる業容拡大に向けて常に挑戦を続けている。
「成長(growth)」と「開花(blossom)」という意味が込められた社名通り、設立以降同社は一歩一歩着実に前進し、今回更なる成長のフィールドに移るべく2015年7月に新たなオフィスへと移転を行った。まだ移転して間もないこの真新しいオフィス環境について、経営管理部の落合香緒里氏と、グリー株式会社 管理統括本部でファシリティマネジメントを担当する野長兄一氏、金子友美氏にお話を伺った。

なぜオフィス環境へ投資したのか

“グリーグループ”としてSNS「GREE」面への広告配信を行える点などを強みとしながら、スマートフォン広告領域におけるリーディングカンパニーを目指してきた同社。今まで六本木ヒルズ森タワーにあるグリー本社内で業務を行っていた同社は、今回の環境投資で本社から目と鼻の先にある六本木ヒルズクロスポイントへと移転を遂げた。この移転の背景には、どのような理由があったのだろうか。

野長氏:移転をした理由の一つとしては、グリーグループ全体におけるオフィスのコスト削減というのがずっと課題になっているということがあります。このことから、Glossomに関しても比較的家賃を抑えた形で本社とは別の場所に移転をしてもらおうというのが発端でした。
また、Glossomの経営者にしても役員にしてもグリーと兼務関係にある者が多く、打ち合わせも頻繁に行われていたりするので、そういった移動距離を少しでも短くしてコミュニケーションを重視するという意味でも、極力本社の近くで物件を探してほしいという希望があり、基本的には六本木周辺で物件を探しました。
本社側からの要望というところでは、コストの削減という課題がずっとありながらも、働きやすい環境にしてほしいという意見がありました。これについてはなかなか難しいオーダーでした。コストに対する意識を高く持ってほしいということと、働く環境を良くしてほしいということというのは、矛盾するところがあると思うんです。お金をかければかける程良い環境のオフィスというのは簡単にできると思うのですが、限られた条件の中で我々が結果的に結論として出したのは、「リサイクルできるものは徹底的にリサイクルして、部材費はかけずに最高のオフィス環境を作ったらいいのではないか」ということでした。オフィスを構築するときの金額が高いか安いかというのは比較的説明するのが難しいのですが、徹底的にリサイクルをしてしまえば、これ以上安くはできないだろうという一般的な感覚が多分あると思うんです。なので、会議室の壁もデスクも電源OAタップなども全て中古で、倉庫に眠っていたものを使用しましたし、ITサイドにおいてもコスト意識というのは同じように課題になっていましたので、グリー側で余っている機材を極力使用するなどして、グループ全体でモノの有効活用をしようという動きをしました。
そして、これらの事をベースに今回考えたオフィスコンセプトが「美術館」でした。最初の打ち合わせの段階で役員の方々と話し合った時に、メンテナンスフリーな環境が良いという意見もいただいていたということと、僕の中ではグリーの子会社であれど、やはり“白”を意識したいなという想いがありました。面積自体もそれほど取ることができなかったので、限られた空間の中で“白”を基調としてメンテナンスフリーな環境にするということを考えた時に、頭の中では何となく「個展」のような、シンプルでクリーンな雰囲気をGlossomのオフィスで出せたらいいなと思ったんです。設立当初から関わっていた関係で、Glossomという社名の成り立ちも聞いていましたので、それも絵で飾って表現できたらなと。天高も5mあったので、「美術館」にするにはなかなか持ってこいの環境だと思いましたね(笑)。このコンセプトが自分の中である程度決まった段階で、こういう風にしたいという話をした時に、誰もNOとは言わなかったイメージがあります。一連のストーリーの中で、Glossomらしさをきちんと出せる形だったので、皆さん「いいじゃん!それで行こう!」という感じで、すんなり受け入れてもらえました。

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オフィスに詰め込まれたこだわりと想い

今回の移転プロジェクトは、インタビューにお答えいただいたお三方がメインチームとなり進行されたというが、女性比率の高い同社では女性社員の意見に耳を傾けるべく、落合氏が中心となりGlossomサイドにおける協力メンバーを集めて話し合いを重ねたという。進行のフェーズによってプロジェクトに関わるメンバーは変わっていったそうだが、同社の役員の方々は移転にまつわる大枠以外の部分については基本的に全てメンバーに一任していたという。これは両者に信頼関係が無ければそう簡単にできることではないが、その信頼関係のもとで完成した新しいオフィスには、たくさんのこだわりだけでなく、会社への“想い”もしっかりと詰め込まれていることがインタビューを通して伝わってきた。

野長氏:こだわりとしては、エントランス部分に関してはやはり絵ですね。受付左側から、「蕾~三分咲き~Glossomロゴ~七分咲き~満開」という形で5枚の絵が並んでいるのですが、これは実際の桜の花を社員に撮ってきてもらい、模写してパネル加工したものなんです。満開になるまでの“成長過程”にGlossomがいるということを表すために中央にロゴを置いたのですが、これには「Glossomはまだまだこれからも成長していきます」というメッセージも込められています。
また、この絵が飾られている壁に関しても、塗ってもらう業者さんを選ぶ段階からこだわりましたね。Glossomは女性比率が高く、平均年齢も若いのですが、今回の塗装をお願いした株式会社ジェネレーション・エックスさんのご担当の方も同じくらいの世代の女性の方で、いつもチームの方含め凄く楽しそうに仕事をしてくださるので、そういう方々と和気藹々と気持ちを込めて作業をすれば、その気持ちも一緒に乗るんじゃないかなという思いもあり、あえてその方にお願いをしました。

金子氏:チームの方たちも皆さん本当に仲が良くて、時々作業を覗きに来たのですが、凄く楽しそうに作業をしていたのがとても印象的でした。それでいて仕事も早かったので、最終的には予定より早く終わらせていただくことができました。

野長氏:執務エリア側に関しては、“座り方”という点をかなり意識しました。執務室で座る椅子、会議室で座る椅子、オープンスペースで座る椅子、カウンターで座る椅子など、全部高さを変えたんです。同じ座り方でずっと仕事をしていると考え方も固まると言われているので、いろんな発想が出ればいいなという想いも込めて、違う種類の椅子を用意して並べました。
それと、会議室の入り口の扉に1~4のサインが描かれているのですが、これもグリー本社のデザイナーたちが想いを込めてGlossomのためにデザインしたものなんです。たくさんあるパターンの中から議論を重ねて選んだのですが、こういったデザインなども内製で出来たのは非常に良かったです。Glossomのために皆さん協力してくれたので、本当に助かりました。
あとはオープンスペースの中央にシンボルツリーがあると思うのですが、最初に思ったのは「木」を入れたいというところではなくて、「ベンジャミン」を入れたいというところだったんですね。というのも、花言葉ならぬ木言葉というものがあって、ベンジャミンの木言葉は「信頼」「愛情」だったんです。今までもそうでしたが、今回の移転においても従業員に「任せるよ」と言ってくださったり、役員の方々がいつも我々を凄く信頼してくれているので、木言葉的にもこれは「信頼」という意味を持つベンジャミンしかないなと思ったんです(笑)。また、オフィスのシンボルになる部分が欲しいなと思っていたので、大きい丸太をイメージした円テーブルを造作してその中央にベンジャミンを植えて公園のような感じでそこに集えれば、みんなで一緒に成長していけるのではないかと思い、あのようにデザインしました。これはコンセプトを考える早い段階から決めていたことの一つでしたね。
今回このベンジャミンの木は高知県から取り寄せたのですが、実は幹は本物で葉はフェイクなんです。グリーンというのは意外とメンテナンスや水やりを忘れて枯らしてしまうことが多いと思うのですが、そうならないようなものを探しました。そして結果論ではあるのですが、木を剪定していたら、偶然にもどの角度から見てもハート型に見えるようになったんです。これはもう、まさに「信頼」と「愛情」のシンボルだなと思いました(笑)。
今回仕事を依頼した造作家具の業者さんも、園芸屋さんも、実は皆さん知り合いだったので元々仲が良かったんです。だからこそ和気藹々と楽しく思い通りに作業をすることができましたし、皆さんの“想い”もオフィスに込めることができたと思います。

金子氏:家具に関してもいろいろとこだわりました。最初に何社かに見積もりを頼み、その中から岡村製作所さんの提案をベースに進行していきました。ここでもコスト面やメンテナンスフリーのことを考えなくてはいけなかったので、結果的には岡村製作所さんの提案を大分入れ替える形になってしまったのですが、調達容易性を意識して、入れ替えが簡単にできるインターネットでも購入できるようなものを選びました。また、私は個人的にカラフルな家具が好きなので、色があるものを前提に全て揃えて落合に確認をしてもらいました。
最終的には岡村製作所さんにご提案いただいた金額の半分くらいに抑えることができたのですが、こちらからの提案について岡村製作所さんは嫌な顔一つせず親身にお付き合いいただき、そのご協力のおかげで予定通りオープンに間に合わせることができました。本当にいろんな方にご協力いただき感謝しています。

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オフィス環境変革後の変化や反響

グリーグループとして本社との業務連携を図る同社では、両社間での打ち合わせや情報のやり取りが頻繁に行われているため、今回の移転プロジェクトにおいても多くの本社関係者が注目をしていたようだ。その注目度の高さは移転後の反響からも伺うことができるが、環境変革後には社員の働き方にも大きな変化が表れたという。森タワーからクロスポイントという同じ六本木ヒルズ内での移転を見事に成し遂げた同社には、環境変革後どのような変化や反響があったのだろうか。

落合氏:社外の方には執務エリア側に入っていただくことはほとんどないので、基本的には来客用のスペースへのご案内になるのですが、皆さんから「素敵!」と言っていただけています。また、グリー本社の方などもたまにいらっしゃるのですが、中を見せると「本社より開放感があって良いね」と言っていただけることが多いですね。「こっちの方が働きやすそう」という意見なんかもありました(笑)。確かに、窓も多いですし天井も高いので、光を取り込める量も多いんですよね。

野長氏:一番最初にGlossomの役員の方々から“働きやすさ”を要望される一方で、社員のモチベーションが下がらないようにしてほしいということも言われていたのですが、その点では全体的に喜んでいただけたのかなとは思っています。移転の意思決定をしたグリー本社のメンバーからもGlossomの役員の方々からも、完成したオフィスを見た時に「ありがとう、良いオフィスができたね。本社よりいいね!」と言っていただけたので、そういう意味ではお金をそれほどかけずとも気持ちを込めて作ったその“想い”がしっかりと伝わって良かったなと思っています。

金子氏:今までいたグリーの本社が白・青・木目というトーンだったので、今回いろんな色があったり、グリーンがあったりというのが割と新鮮で目新しく受け入れられて喜んでいただけたのかもしれないなと思っています。

落合氏:社員の働き方の変化としては、本社にいたときは会議室の数も多く充実していたので、会議室を予約してそのまま使わないというようなことがよくあったんです。その時の感覚で今もまだ時々はあるようですが、以前に比べると大分減ったように思います。今のオフィスに移転してから会議室は大体いつも埋まっている状態なので、これがもう少し減って来るともっと回転率も上がるのではないかと思います。また、会議室が少ないことで、皆さんフリースペースをうまく活用してくれるようになりましたね。以前と違い、ちょっとした打ち合わせをしている姿を見かけることが多くなりました。4~5人とかで座れるテーブルのついた場所というのが一番人気で、割と皆さんワイワイ話していることが多いですね。

野長氏:ベンジャミンの木の周りとかも結構使われているようで、これは作戦通りでした。会議室も本当はもっと作りたかったのですが、天高5mとなると資材費も工事費もかかってしまうので、その分オープンスペースを広めにたくさんとることで、どうにかうまいこと社員同士で考えながら使ってくれないかなと思っていたんです。そしたら見事予想通りの結果になりましたね(笑)。

金子氏:私はスタンドミーティングスペースにあるウィルクハーン社の「Stand-up」というスツールを、社員の方々が思った通りに使ってくれていたのを見たときは嬉しかったですね。このドイツのスツールはまだ日本にはそんなに入ってきていないのですが、今回の移転の“目玉”的な感じで私と野長はどうしてもこのスツールをオフィスに入れたいと思っていました。実は最初はスケジュール的に間に合わないと言われていたのですが、岡村製作所さんにご協力いただき、自社製品でもないのに代理購入までしていただいたんです。そうして取り寄せたスツールに、ちょっと腰を掛ける形でミーティングしてくれたらいいよねと野長と話していて、見に来たら実際にそういう風に使っていてくれて。しかも今ではそのスタンドミーティングエリアは人気スポットになっているらしいんです。購入するまでには苦労しましたが、毎回毎回社員の方々が座っているのを見ると、入れて良かったなと思いますね。このオフィスは全体的に割とコストを抑え目に作りましたが、全てを低価格で作ってしまうとレンタルオフィスみたいな味気ない感じになってしまうと思うんです。でも、エントランスやこのウィルクハーンのスツールみたいに、お金をかけるところにはかけてメリハリを付けたことで、割とセンスの良いものができたのではないかと思います。

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今後取り組みたいオフィス環境づくり

英語で成長を表す「growth」と開花を表す「blossom」を合わせた造語である「Glossom」。この社名通り、同社は設立以降、世の中に新たな価値を提供し続け、お客様の成長、そしてスマートフォン広告という市場の発展に貢献する会社を目指して日々邁進してきた。そんな同社は更なる成長に向け、その舞台となるオフィス環境を今回の移転で見事に一新させた訳だが、移転からまだ日が浅いにも関わらず、野長氏、金子氏、落合氏は、より良い環境を求めるべく、すでに次のステップへ向け新たな一歩を踏み出していた。現状に満足することなく、常に未来を見据えて歩みを進めるその姿に、同社をはじめとするグリーグル―プの成長の理由を垣間見た気がした。

野長氏:オープンスペースはたくさんあった方が良いかなと思って作ったものの、モニターが無いのは不便なんだなというのは結構反省するところではあったりします。在庫とコストという点での兼ね合いはあるのですが、逆にモニターがあったらどういう使い方をするんだろうというのも気になるところではありますね。今は会議室が常にほぼ埋まっている状況ですが、オープンスペースにモニターをたくさん付けることで会議室の稼働率が緩和するのであれば、場合によっては今後オフィスを作る時に会議室をもう一つ減らせるかもしれないですよね。次へ繋がる実験材料という意味では、モニターを設置してみるのも面白いかなとは思っています。とは言え、今回の移転ではメンテナンスフリーな環境を作ったので、今後ここに工数や工事費用というのはできるだけかけたくないんです。もし要望がこのままずっと出なければ成功だと思いますが、要望が出過ぎたら大失敗だと思っています。グリー本社もそうですが、拠点ができれば細かい要望は多くなるんですよね。満足していくと要望というのはどうしても次から次へと出てきますからね。

落合氏:そうですね。今、全社員が見れるようなヒアリングシートを作って、そこに要望を書いてもらうようにしているんです。その一つ一つの要望に対して、私が「こうしていきます」というような回答を書き込んでいく感じなのですが、結構皆さん細かいところを見ているんだなというのはありますね。全部に応えていたらもちろんきりがないので、ソフト面も含めて今後検討を重ね、徐々に対応していこうと思っています。

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Pick Up  “ここが、Glossomらしさ”

一流の仲間たちで日々成長していける“カルチャーづくりのインフラ”として設計されている同社の社内制度をいくつかご紹介。ハード面だけでなく、ソフト面においても社員が働きやすい環境づくりを心掛けていることが分かる、何とも羨ましい制度ばかりが揃っている。

■チームビルディング支援制度
チーム内のコミュニケーション活性化と業務の円滑化に繋がるチーム内会食費用として、月額3,000円を会社が補助するというもの。オフィスにはお菓子や飲み物などが用意され、自由に食べたり飲んだりできることが社員には好評なのだとか。

■最新モバイルデバイス購入促進制度
スマートフォン広告市場において広告事業を展開している同社では、グリー本社同様、新しいテクノロジーに触れることを促進するため、最新モバイルデバイスの購入費の90%(上限4万円)を会社が補助している。

■ファミリーサポート制度
女性社員の比率が高い同社では、家族の看護や、妊娠中の検診の際に特別休暇を付与する「ファミリー休暇制度」など、社員がより働きやすい環境を提供している。

■月次MVP制度
毎月最も活躍した社員を決め、全社員の前で表彰式を行う制度。個人やチームの成功を会社全体で喜び合うことで、組織としての一体感が生まれている。

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左からGlossom株式会社 落合香緒里氏、グリー株式会社 野長兄一氏、金子友美氏

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